カテゴリー別アーカイブ: 不動産鑑定評価の問題点

不動産鑑定評価の問題点33 定期借地権の理論値は何か?(預かり金的一時金との関係)

旧来の借地法に基づく借地権では、設定時に一時金を授受することが一般的であった。
その一時金は、設定対価としての一時金であり、「権利金」と呼ばれる。
現在の借地借家法に基づく定期借地権では、一般的には預かり金的性格を有する「保証金、敷金」または、賃料の前払い的性格を有する「前払い地代」の授受は認められるが、「権利金」の授受は行われないことが多い。
設定対価としての「権利金」と預かり金的性格を有する一時金(以下、預かり一時金と称する。)と、借地権価格の関係はどのようになるのかを検討するものとする。

不動産鑑定評価の問題点32 不動産鑑定評価基準の改正について(基本的考察は変更しないのか)

平成26年5月1日に不動産鑑定評価基準(以下、基準とする。)が改正された。 これは平成14年7月改正以降、平成19年、平成21年と一部改正を行ったが、今回は一部改正ではあるものの相当大きな改正であると思っている。 しかし、基準総論の第1章の基本的考察はそのままである。

不動産鑑定評価の問題点31 借地権残余法と賃料差額還元法の関係

1.借地権残余法と賃料差額還元法の図示

両者の関係を、賃料を区分して図示する。

不動産鑑定評価の問題点30 正常価格再考

1.はじめに

このサイトを立ち上げるにあたり、正常価格についてを記載した。
平成14年の基準改正について、最も重要な論点として、最初に「正常価格」があげられており、改正を受けて、私なりの考え方を述べたのであるが、今、読み返してみて、当時の“要説不動産鑑定評価基準”の影響を受けて、「ある価格」や「あるべき価格」の結論にやや重点を置いているように思う。

不動産鑑定評価の問題点29 基本的考察の不動産価格論

1.はじめに
不動産の鑑定評価に関する基本的考察は、不動産鑑定評価基準(以下、制定された年をもって昭和39年基準というように記載する。全体を指す場合は単に基準と記載する。)の第1章に記載されているものであり、昭和39年基準から存在する。昭和39年基準を作成するための審議会において、当初はなかったものが、検討の最終段階で、「不動産の鑑定評価に関する基本的考察」として、櫛田光男氏の起草によって、第1章として加えられたものである。