「不動産鑑定評価を考える」というタイトルでサイトを開設し、1年が経過した。
本当にあっという間に1年が過ぎてしまったという感じである。
この1年間で、過去から疑問に思っている点、自分ではこう思うという点を、概ね月に1回のペースで書いている。しかし、本当にタイトルにそぐわないように、不動産鑑定評価を考えたのかといえば、やはり心許ない。
「開設にあたって」で記載したように、私は地方都市に住む不動産鑑定士である。REIT等の最新の鑑定評価を行う機会は少ない。従って、そのような中で採用されている鑑定技術を述べる気はないし、その資格も無いと思っている。現実に私が対応している価格及び賃料等の鑑定評価における問題点等を、背伸びせず考えていきたいと思っている。
単なる技術論ではなく、不動産の価格や賃料及びその関係について、地に足をつけた分析を行い、大上段にいえばその本質論を考えてみたいと思っている。
不動産鑑定評価を考える以外に、この1年では不動産学会で論文(資産運用物件の価格変化における期待形成の分析)を投稿し、また、発表(新規オフィス賃料インデックスの時系列決定要因分析)することができた。
今後どこまでできるかは未定であるが、地道に実践理論としての不動産鑑定評価を考えたいと、1年経過した今も本当にそう思っている。